アンケートを集計してみたら「思っていた結果と違う」「この数字では判断できない」ということがあります。回答者が悪いのではなく、質問文の書き方が回答をゆがめているケースは珍しくありません。この記事では、アンケートでよくある質問文の失敗パターンと、その直し方を例文つきで紹介します。
よくある失敗例と直し方
1. 1つの質問で2つのことを聞いている(二重質問)
- ✕「スタッフの対応と料金に満足していますか?」
- ○「スタッフの対応に満足していますか?」「料金に満足していますか?」(2問に分ける)
対応には満足・料金には不満という人は、どう答えればよいか迷ってしまいます。質問文に「と」「や」「および」が入っていたら、2つの内容を聞いていないか見直しましょう。
2. 答えを誘導している(誘導質問)
- ✕「多くのお客様にご好評の新メニューはいかがでしたか?」
- ○「新メニューの感想をお聞かせください」
「好評の」「話題の」といった前置きがあると、否定的な回答を書きづらくなります。評価してほしい対象について、プラスの形容もマイナスの形容も付けずに聞くのが基本です。
3. 否定形・二重否定で分かりにくい
- ✕「次回の開催を希望しないわけではない、に当てはまりますか?」
- ○「次回も開催してほしいと思いますか?」
否定形の質問は、「はい」が賛成なのか反対なのか取り違えられやすくなります。できるだけ肯定形で聞きましょう。
4. 人によって解釈が変わる言葉を使っている
- ✕「よく利用しますか?」
- ○「この1か月に何回利用しましたか?」(「0回」「1〜2回」「3〜5回」「6回以上」)
「よく」「ときどき」「最近」は、人によって想定する頻度や期間が違います。回数や期間など、誰が読んでも同じ意味になる言葉に置き換えると、集計結果を比較しやすくなります。
5. 選択肢に抜けや重なりがある
- ✕ 年齢:「20〜30歳」「30〜40歳」「40歳以上」(30歳が2つに入る・20歳未満の選択肢がない)
- ○ 年齢:「19歳以下」「20〜29歳」「30〜39歳」「40歳以上」
選択肢は「どの人もどれか1つに必ず当てはまり、2つには当てはまらない」ようにします。どうしても網羅しきれない場合は、選択肢に「その他(自由入力)」を追加する方法も役立ちます。
6. 専門用語・社内用語が混じっている
- ✕「CSチャネルの使い勝手はいかがですか?」
- ○「お問い合わせ窓口(電話・メール・チャット)の使いやすさはいかがですか?」
作る側には当たり前の言葉でも、回答者には伝わらないことがあります。略語やカタカナ語は、身近な言い方に置き換えるか、括弧で説明を添えましょう。
質問文を書いたあとのチェック手順
- 声に出して読んでみる — 読みにくい箇所や、意味が2通りに取れる箇所に気づきやすくなります。
- 想定回答者に近い人に試しに答えてもらう — 同僚や家族に数人答えてもらい、「迷った質問」がなかったかを聞くと、作った本人では気づけない分かりにくさが見つかります。
- 集計後の表をイメージする — 「この質問の結果が出たら、何を判断するのか」を1問ずつ確認します。判断に使わない質問は削ってよいサインです。
向かないケース・注意点
ここで紹介したのは、社内アンケートや顧客満足度調査など、一般的なアンケートで使える基本的なコツです。学術調査や統計的な厳密さが求められる調査では、質問の順序による影響(前の質問が後の回答に影響する)なども含め、より専門的な設計が必要になる場合があります。
よくある質問
自由記述の質問は入れたほうがいいですか?
具体的な意見や改善のヒントを拾えるため、1〜2問入れておくと役立ちます。ただし、自由記述が多いと回答の負担が大きくなり、途中でやめてしまう人が増えやすくなります。「その他ご意見があればお書きください」のように、最後に任意で1問置く形が取り入れやすいです。
満足度は何段階で聞くのがよいですか?
5段階がよく使われます。中間の「どちらともいえない」を置くかどうかは目的次第で、はっきり傾向を知りたい場合は4段階にする方法もあります。評価形式の作り方は 星評価・5段階評価アンケートの作り方 も参考にしてください。
質問の数は何問くらいが適切ですか?
一概には言えませんが、回答にかかる時間の目安を冒頭に書いておくと、回答者が安心して始められます。回答率を上げるほかの工夫は アンケートフォームで回答率を上げる工夫 にまとめています。
RAKUFOでアンケートを作る場合
RAKUFOでは、ラジオボタン・チェックボックス・プルダウン・自由記述などの項目を組み合わせてアンケートを作成できます。公開前にプレビューで回答者側の見え方を確認し、実際に試し回答をしてから公開すると、分かりにくい質問文に気づきやすくなります。